第15回ハロプロ楽曲大賞'16:ひとことぬし投票メモ

今年もハロプロ楽曲大賞の季節がやってまいりました。
2013年/2014年/2015年に引き続き今回も自分の投票内容をブログに書くよ。お暇なら過去分もみてね。

楽曲大賞の公式サイトはこちら。12/10いっぱい投票可。
第15回ハロプロ楽曲大賞'16

以下のものと次点以降の数曲を動画と一緒にずらずらと書いてみました。
舞台曲とアルバム曲のほとんどに公式動画がないのが残念。でも聴いたことのない曲は是非一回聴いて欲しい。
楽曲部門:自分の好きな5曲 計10pts.
MV部門:自分の好きな3曲 計6pts.
推しメン部門:自分の好きな1名

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楽曲部門

1位. アンジュルム : 次々続々 (3 pts.)

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「音」としての言葉と「詩」としての言葉がどちらも充実している楽曲。「音」としての言葉に欠かせない曲のギミックも豊富で「ツギツギゾクゾクツギツギゾクゾク(以下略)」「ウォーッオーッオオー」など原始のノリがふんだんにちりばめられている。それでいて単なる言葉遊びや音遊びに終始せず児玉雨子の得意とする「女子の焦りと期待」に乗せて「変わり続けられるような勇気」「変わらぬままそこにある真理」「行っておいでゾクゾクさせてやれ」とアンジュルム各メンバーの「今」と卒業していく田村芽実へのはなむけの言葉が意味のある形で構成されている技巧的な楽曲でもある。個人的には「次々続々 足音コツコツ 夜明けと夕暮れやってきます」の言語センスにゾクゾクする。

2位. ℃-ute : 人生はSTEP! (2.5 pts.)

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古いラジオから流れてくるような音から始まる楽曲。イントロの振付が大好きなのにYouTubeのMVではイメージカットにされてしまっている。何故だ。歌詞は「The Middle Management ~女性中間管理職~」から続く大人の女性のちょっとした悲哀から「なんのなんの」と前を向いて進んでいく様を℃-uteならではの確かな技術で歌い上げるもの。メンバーひとりひとりの声質の組み合わせ方が巧みで、寄木細工のように無理なくバラエティ豊かな構成になっている。進歩と調和。力まずにこれだけの構成を実現する力は実に得がたいものである。

3位. モーニング娘。 : 東の地平・西の永遠 (2 pts.)

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演劇女子部の舞台「続・11人いる!」テーマ曲。サビに登場する原作由来の「東にはるか 西にはるかなる いく千億の宇宙の 永遠なる地平よ」というフレーズが秀逸。当楽曲名である副題も含め萩尾望都の原作は色彩豊かな言葉で溢れているが坪田文はその色あいを損なわずにうまく歌詞に落とし込んでいる。音楽は和田俊輔によってドラマチックに構成されており、重厚ながら重すぎないシンプルなメロディーに演劇女子部の若いユニゾンが重ねられて三次元的な広がりが感じられる。サビの右にクルン左にクルンと円を描く振付も大好き。

4位. モーニング娘。 : Tokyoという片隅 (1.5 pts.)

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クレイジービーウォウオウォウオウォー。MVも大好きなのだけれど歌唱と音楽も大好き過ぎて楽曲部門に。ヒステリックになりそうでならない歌唱と謎の焦燥感に迫られる音楽、これぞ大都市Tokyo。まーちゃんにしては硬質な「裏切られたとか結局言い訳でェー」からの石田さんの突き放すような「隙があったんだね」に「あ、はい」しか言えない。もっと叱ってくれ。そして「この世界のTokyoという片隅で」の「イーノートーキョー」の平坦さに萌える。いかにもつんく♂っぽい言葉遣いがいいよね。もはや安らぎだよね。

5位. Juice=Juice : 大人の事情 (1 pts.)

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ドラマの仮想グループ「NEXT YOU」名義の楽曲。デーデーデーデデデデデデデーデトンカラカンカン。「フー」って入ってる曲は大体名曲説。「いろんな人に止められても」の金澤さんの丸く弾むような甘い声がたまらない。音節毎に息吸ってるんじゃないのかというぐらいの弾み方。サビの「大人の真似して恋しただけだよ罪なら罰してよ」をはじめとした、恋する少女のいじましさと若干の背徳感を帯びた恨み節。「大人の不条理 目を瞑ってきたのにこの恋認めてよ」という我が儘な交換条件を突きつけてくるところに子供っぽさと大人っぽさを併せ持った少女の危うさが垣間見えて最終的にこれはつんく♂による変態曲だなと。前半は「君」に歌いかけてるのに後半は「大人」に歌いかけてる構成もなかなか。

6位以降

カントリーガールズ : 約束してね

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演劇女子部の舞台「気絶するほど愛してる!」劇中歌、ザ・ピーナッツを模したと思われるザ・カシューナッツ役の梁川さんと船木さんのハモりを多用した歌唱。初舞台の新人ながら安定した歌唱力で真面目なコメディが成立する面白さ。散々「約束してね」とか「地獄の果てまで二人きり」とか「あなたのすべててっぺんからよつま先までよ私の物なの離さない」とかいじましい感じで歌ってるなと思ったら終盤の「あなたの留守に帰りを待つわ叱らないでね」の後で「内緒で合い鍵作ったの地獄の果てまで二人きり」という主人公の狂気が判明する構成にも注目。サントラでは梁川さんの「私の物なの」が「わたしどもどなど」に聞こえるのはご愛敬。

こぶしファクトリー : 急がば回れ

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イントロがNirvanaの「Smells Like Teen Spirit参考動画)」でサビ終わりがTM NETWORKの「COME ON EVERYBODY(参考動画)」な楽曲。こぶしファクトリーらしくノリやすい爽やかなロック。元々「念には念」から楽曲のコンセプトがはっきりしていたグループだが迷走せずにエンターテインメントとしても扱いやすい形が出来てきた感がある。1人ずつ歌い継ぐAメロ、4人ずつ入れ替わりで歌うBメロから8人全員のサビの歌い出しに至って「キター!」ってなるよね。

Juice=Juice : Next is you!

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歌詞も曲調もつんく♂色が冴えている楽曲。「順番なんて待ってないで ほらほら Next is you!」「次は君だ ヒーローは君だ」などふんわり聴いてると通り過ぎてしまいがちな歌詞を正面から鼓舞されてる心持ちで聴くとまた違った味わいがあってよい。歌い出しのワンフレーズ毎の「パパパ」の音いいよね。

アンジュルム : 糸島Distance

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アンジュルムにたまにやってくる昭和歌謡曲を妙にダサい歌詞と妙にダサい振付とかなりイカれた衣装で調理したもの。ノリノリのサックスの裏でほのかに荒ぶるコーラスも楽しい。特に終盤のほう。

カントリーガールズ : 掟

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演劇女子部の舞台「気絶するほど愛してる!」劇中歌。楽曲大賞ではカントリーガールズ名義だがカントリーガールズは末端構成員の森戸さんだけで実際はつばきファクトリー小片さん、山岸さん、浅倉さんがメインの楽曲。ビリー親衛隊による、つばきファクトリーでは聴けない歌い方が楽しめる。特に山岸さんのデローンとした粘度の高い歌い方は秀逸。ときどき聞こえてくる森戸さんの声は清涼剤。後半の森戸さんによる硬質なハモりは新鮮で聴き応えがある。

モーニング娘。 : 何も語るな

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演劇女子部の舞台「続・11人いる!」劇中歌。平和をバセスカに託して命を絶ったフォースへの仲間たちと妹チュチュによる鎮魂歌。静かに自分たちの無力さを嘆きながらただただ「今は何も語るな」と囁くように歌う構成はよく出来てる。

モーニング娘。 : ムキダシで向き合って

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食い気味に進行する冒頭の歌唱や「マーンー」「ゲキョー」などの特異な切り方、「ムキ↑だして」などの音程の遊びが気持ちよい楽曲。すごく尖ったところはないものの全般的に遊び心が感じられて聴き心地がよくクセになる。

アンジュルム : 美智子の歌

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演劇女子部の舞台「MODE(モード)」劇中歌、美智子役の上國料さんソロ。初々しさの中にある芯の強さが感じられる絶妙な声色を上國料さんが好演。CD音源もよいのだけれど、劇場での歌唱はさらに情感をこめた歌い方で聴いたときに「おうふ」となるなど。

こぶしファクトリー : 未熟半熟トロトロ

ごつい曲の多いアルバム「辛夷其ノ壱」の中では異色の若く可愛らしい楽曲。曲調やメロディーラインはよくある感じなものの、それをこぶしファクトリーに割り当てたことで新鮮さが出ている。ユニゾンでズンチャンズンチャンするサビでは会場のファンがピョンピョン跳ねながら手を左右に振る様が目に浮かぶ。やはりにょんさんはこういった素直な歌詞が似合うし、スマイレージっぽさもある。

こぶしファクトリー : 恋の呪縛

Berryz工房のカバー曲。Berryz工房恋の呪縛が大好きなのでカバー曲で楽しめるのかしらと思ったら、なんのなんの。すごく楽しい。声の品揃えがBerryz工房とは全然違っていて、「あ、そこそんな感じになるんだ」とオリジナルとの違いが逆に味わい深い。「一丁目ロック!」でもそうだけれど、カバー曲だと井上さんの声がひときわ映える。

アンジュルム : MODE

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演劇女子部の舞台「MODE(モード)」テーマ曲。冒頭やサビの「おんなの子はねー」が印象的な、和田さんと上國料さんを中心としたかわいい楽曲。はたけやるじゃん。

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MV部門

1位. カントリーガールズ : ブギウギLOVE (3 pts.)

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曲調に衣装も舞台もがっつり合わせてコンセプトを明確にしてきた楽曲。そこにペロペロキャンディを合わせて切ない表情をさせるという趣向もよい。歌唱的には平成生まれの桂銀淑こと船木さんに冒頭を任せて梁川さんに引き継ぐという構成も成功している。当楽曲の「欲しいものがあるなら言ってごらんよボクに」あたりから俄然山木さんの男役適性が強くなってきた感がある。今見ると梁川さんが随分幼いのね。そしてやはり稲場さんが必要である。まなかん、まなかん。

2位. アンジュルム : 忘れてあげる (2 pts.)

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エスニック感のある音にエスニック感ど真ん中の振付というのが少しいただけないが、終盤で長い髪をまとわりつかせて手を合わせてクネクネする上國料さんが似合ってるのでまあ良しとする。その振付以外は歌詞や曲調、秋めいた色合いの画作りが調和していてとても良い。とにかく勝田さんのパートがとても映える楽曲だが、勝田さんの「木漏れ日のその行方を」からの相川さんの「さくら舞う空の色を」の流れの哀愁と語彙の選択が特に素晴らしい。

3位. ℃-ute : 夢幻クライマックス (1 pts.)

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ダンスも歌唱も℃-uteの練度が感じられる楽曲。ゴージャスなゴシック調の舞台にピアノとストリングスが利いた音楽、カノンを多用した振付とブレスで細かく刻まれたAメロ、「夢幻クライマックス」「同じ地球踏んでられるわ」という言葉遣いにほんのり感じられる大森靖子感。特にまいまいさんはこういうゴージャスな感じ似合うよね。

4位以降

モーニング娘。 : セクシーキャットの演説

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ストーリー性のあるMV。娘。でこういう構成なのはなんだか懐かしい気がする。猫組3人と人間組8人、見た目は猫組の方が派手だがダンスは人間組の方が面白い。ずっと心の殻に閉じこもっていた人間組が思うままに振るまい始める4:10の飯窪さんの表情が秀逸。2:33から猫がやりたい放題だけれど、チェスをガシャーンってするふくちゃんとか電話ガチャーンってするふくちゃんいいよね。「ヤダヤダと言ってれば世の中が変わるなら一晩叫ぶわ」っていう歌詞も好き。あと全般的に尾形さんがかわいい。

Juice=Juice : Dream Road ~心が躍り出してる~

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トカトントンコンテンポラリーダンスは賛否あるけど個人的には大好物。逆再生だと判りにくい逆再生のイメージシーンとダンスシーンばかりのMVだけれどこの曲の場合はそれでよいと思う。やはりこれは素材そのままで出来るだけダンスが見たい。ただYouTubeで公開されているMVではラストがフェードアウトしているのが残念。コンサートではピタっと止まってみんなで後上方を見上げるという終わり方が印象的なのでMVでもそういうメリハリが欲しかった。

カントリーガールズ : ランラルン ~あなたに夢中~

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曲調的には別にロリータファッションや絵本的な背景が必須でないのにも関わらずコンセプトをしっかり固めてひとつの世界観を構築しているのが素晴らしい。カントリーガールズのみなさんは基本的に表情が巧みだけれど特に船木さんの表情の作り方が良い。イメージシーンよりも全体でのダンスシーンでの表情のバリエーションが豊富。

モーニング娘。 : そうじゃない

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牧野さんの良さを存分に収めた良MV。周りを固める面々も巧者であるため中央に収まる牧野さんもより映える。全体的に白と銀で統一した画作りもスタイリッシュなイメージを演出するのに一役買っている。なんと言っても2:06の「当然」の箇所がかっこいい。音ハメと画面効果がうまく融合している。

こぶしファクトリー : バッチ来い青春!

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所々で入る「カキーン」(特にブレイク後の3:45)が印象的な楽曲。明るい日差しの下で撮影されたMVがぴったり。ハロプロの曲としてはクセが少なめだと思うが、明るく爽やかなファンクがBerryz工房の初期の雰囲気を想起させる。ここからまた息の長いグループに成長するといいなぁ。

こぶしファクトリー : 辛夷の花

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ぎりぎりのタイミングで2016年のハロプロ楽曲大賞に滑り込んできたダークホース、星部ショウ渾身の一作。道に佇む浜浦さんと顔を上げる井上さんのアップから始まるMV、吉田拓郎を思わせる詰め込み型のAメロを歌い継いでBメロからサビに至って今どきの曲調になってくる。2番冒頭の桜子さんの瀬川瑛子みたいな声いいよね。たぶん桜子さんはメロディアスな曲調が合うのだと思う。ただ桜子さんは走り方がなんかおかしい。サビの橋本山尾星部コーラスを聴いて「あんなにキャッキャと楽しそうに曲作ってるおっさんたちが歌ってるのか」って思うとグッと来るよね。橋本さん山尾さん別々でコーラスをすることはそこそこあるけど一緒にやってる曲は知らない。

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推しメン部門

モーニング娘。 石田亜佑美

DDですよ。DDですが推しメン部門はずっと石田さんなのです。DDだから。

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番外編

音源化されていないためハロプロ楽曲大賞の対象外だけれど、対象だったら上位にしていた楽曲たち。

カントリーガールズ : ひとときの夢

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演劇女子部の舞台「気絶するほど愛してる!」劇中歌、主人公の寛子役の稲場さんソロ歌唱。終盤で親友の幸子を助けるためビリー星野から身を引く決意をした場面での去り際の歌。死んだ妹が好きだと言っていたビリー星野を一目見るために孤児院のある田舎から出てきた寛子が一目で熱烈なファンになって、恋をして、そして去って行く心情を「ひとときの夢」としてしたためた良曲。さみしげながら意志の強さを感じさせる歌声と表情を初舞台初主演とは思えない表現力で演じきった。

気絶するほど愛してるDVD(Amazon)

カントリーガールズ : VIVA!!薔薇色の人生

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こちらはアルバムが出たら収録されるとは思うのだけれど、収録されない可能性がなくもないのでここに記録。「カントリー」の名に恥じない曲調ととことん前向きで楽しい歌詞、軽妙な振付と全体のバランスが優れている逸品。「時間を止められたなら」で停止してるときの船木さんの表情いいよね。「私なら大丈夫です」。

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